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KMAP NANATSUGAMA AREA

深い青に魅せられる神秘の七ツ釜エリア

唐津市内から波戸岬まで続く、美しい唐津の海が望める「ルート・グランブルー」沿いに位置し、国の天然記念物にも指定される七ツ釜。永い永い時間をかけて玄界灘の激しい波に玄武岩が侵食されてできた洞窟です。美しく深い青の海とゴツゴツと切り立つ岸壁、その厳しくも美しい景観は、古来より人々を魅了してきました。
近年では、伝説のフリーダイバー、ジャック・マイヨールが人生で初めてイルカと泳いだ海としても、また絶好の釣りのポイントとしても知られています。
そんな七ツ釜エリアでスキューバダイビングやSUPなどのマリンアクティビティを提供されている、唐津マリンスポーツクラブ代表の浪口知記さん、紀伊子さんご夫妻と、たいようアウトドア代表の古川陽進さんに七ツ釜の海の魅力を伺いました。

唐津の海中案内人は、260年続く漁師家系!

静かな港町の一画に、唐津マリンスポーツクラブ(以下、KMSC)はあります。2階建ての広々したショップの中に入ると、鮮やかな海中写真のボードが出迎えてくれました。

――とてもきれいな海中写真ですね。こちらはすべて浪口さんが撮られたのでしょうか。

浪口知記さん(以下、浪口さん):はい、ほとんどがこのあたりで僕が撮影したものです。玄界灘というと、少々地味なイメージを持つ方もいらっしゃいますが、実はとても鮮やかなんですよ! 近年は温暖化の影響で、南の海にいるカラフルな魚や珊瑚礁も見られるようになってきました。もともとは海藻が多く生えていましたので、いまでは海藻と珊瑚が近接する状況です。
そのうえ日本三大玄武洞と言われる七ツ釜もあり、そこに潜ることができるのは日本で唯一ここだけです。直径1メートルにも及ぶ玄武岩の柱状節理(溶岩が冷えて固まる際にできる柱状の岩のかたち)が海中で露出している場所もあり、海藻、珊瑚、柱状節理というバリエーションに富んだ景色を、一日の間で見ることができる貴重な海となっています。
海の底では、毎回のようにお茶碗などの焼き物も見つかりますし、すぐそばの神集島(かしわじま)の近くには、日本地図をつくるために測量に訪れた伊能忠敬が、「海中に石垣あり」と記した石垣も残っているなど、歴史の流れを感じることもできるんですよ。

――実際に見てみたくなりますね。KMSCさんでは、どのようなダイビング体験ができるのでしょうか。

浪口さん:うちは、唐津で唯一となる一般向けのダイビングショップです。ダイビングショップは、市街地に店を構える都市型と、海に近い現地型に大きく分かれますが、KMSCは、『現地リゾート型ダイビングショップ』となります。
空気を入れたタンクを背負い海に潜る本格的なスキューバダイビングから、フィン(足ひれ)をつけて潜るスキンダイビングなどのダイビング体験が可能です。自分たちの船で、七ツ釜や馬渡島(まだらしま)、松島といった近場をガイドすることが多いのですが、ツアーを組んでお客様と遠方に潜りに行ったりすることもあります。
施設内にはシャワーやトイレ、休憩スペースやバーベキューができるテラスなどもあり、ダイビング後の楽しみも充実しています。父がこちらでダイビングショップを始めて以来、40年近くかけてお客様の要望に応え続け、少しずつ快適な環境をご提供できるようになってきました。

――ダイビングショップは、お父様が始められたんですね。もともと湊(みなと、KMSCのある地区の総称)の方なんですか?

浪口さん:うちは代々漁師の家系で、260年ほど前からこのあたりに住んできました。漁はしませんが、実は僕も漁業組合の組合員だったりします。ショップがあるこの場所は、昔はいりこをゆでたりする加工場だったんですよ。
父は漁師ではなくサラリーマンになったんですが、赴任地の大分でダイビングと出合ったそうです。1988年の7月にKMSCを創業して、地域とも密接に関わりながら続けてきました。
僕も小学生の頃から潜ってきたんですが、高校卒業後は愛知県にある会社に就職し、2014年に唐津に帰ってきて家業を手伝うようになりました。結婚して1年くらいのときでしたから、詐欺みたいなものですよね。

紀伊子さん:まあ、そんな気(いつかUターンする)はしていましたけどね(笑)

――紀伊子さんも、ダイビングのインストラクターをされてるんですよね?沖縄のご出身とうかがいましたが、ダイビングがきっかけで知記さんと出会われたのでしょうか。

紀伊子さん:いえ、愛知で出会いました。私は沖縄の本島で育ったのですが、唐津に来るまでダイビングをしたことはなかったです。沖縄の人間は水着で泳いだりもしませんしね。
唐津は都会も近くて豊かな自然もありますし、気に入っています。お客様もとても良い方が多く、おかげさまでなんとかやっていけていますね。ダイビング後、お客様が楽しそうに笑顔で帰られたりすると、とても嬉しいですし、やりがいを感じます。最近は冬に来てくださる方も増えてきたんですよ。

浪口さん:常連さんも多いので新しいガイドのポイント探しも大変です。その季節にしか出会えない海の生き物たちや海藻、魚の群れなどもいるため、季節ごとに撮影に来られる方もおられます。僕が海中カメラを始めたのも、お客様が少なくなる冬場に何か売りになるものがないか探してだったんです。毎年撮影をしていると、少しずつ海が変化し、生き物や海藻の育つ場所が変わってきていることがわかってきますよ。

――唐津の海の中はどう変わっていますか。

浪口さん:だいたい5、6年の周期で大きな変化が起こっていますね。呼子(よぶこ)沖の馬渡島(まだらしま)は潮の流れの影響をもろに受けていて、以前は岩を覆いつくすくらいに生えていた海藻がなくなってしまい、そこに珊瑚が増えてきています。クマノミの越冬場所も馬渡島から松島、七ツ釜と明らかに変わってきていますし、松島近辺ではワカメが痩せ、採れにくくなってきました。
ただ、気温の上昇は悪い面だけではなく、海藻が減ったことで柱状節理の様子が海中でもはっきりとしてきましたし、カラフルな南方の魚や珊瑚礁が増え、唐津の海が鮮やかになってきてもいます。
今の状況が何年続くのかはわかりませんが、年間200日以上潜っている私たちだからこそ伝えられる、唐津の海の中の素晴らしさを、これからもたくさんの方にご案内できればと思っています。
自然相手だからこその厳しさもあり、自分では思うようにならないからこそ一期一会の感動もあります。単純に海の透明度が高いとか、魚の群れがすごいといった表面的なことではなく、日帰りでも来られる唐津だからこそ、長いスパンで一緒に海を見守り続けてくれるような方が増えていってほしいですね。

行けるかどうかは運しだい? 七ツ釜でのSUP体験

たいようアウトドアの古川陽進さんは、唐津を中心として九州の海や山をフィールドに、その人その人に合ったさまざまなオリジナルのアウトドアツアーを提供されています。

――七ツ釜ではSUPのツアーをされることが多いとうかがいましたが、どういったところが七ツ釜の魅力でしょうか。

古川さん:七ツ釜は、海の怖さと美しさが同居する場所だと思います。七ツ釜と呼ばれていますが、実は有名な七つ以外にも洞窟があります。波で浸食されてできた洞窟は船で奥まで入れません。SUPやダイビングでないと行きづらく、少しでも波があると近寄れないんです。1シーズンで5回予約が入っても、5回とも海に出られなかったこともあります。地元の方や漁師さんたちに大切にされてきた場所でもあり、中に入れた人はかなり強運の持ち主ですね。イタリアの青の洞窟が有名ですが、スケールで言えば勝るとも劣らない、世界レベルのポイントだと思います。海の透明度が高く、溶岩が流れた跡も見えるので、地質学的に興味を持つ方もいます。穏やかな日に光が差し込む景色も、冬の荒れた海の迫力も、どちらも格別です。ただ、海から近づくには危険も伴います。素人判断で無理に海に出ると重大な事故につながりかねません。特に外海では、必ずプロのガイドをつけてほしいですね。少し風が吹くだけでも海はすぐに荒れますし、天気が崩れる前や、雨が降り始めて南風に変わるタイミングなどの見極めも必要で、上級者向けの場所です。

――荒れた波が七ツ釜の岸壁に打ち付ける光景も迫力がありますよね。七ツ釜に近寄れないときはどうされるんですか?

古川さん:小島が多く比較的波が穏やかな、いろは島周辺や玄海町の仮屋湾へ行き先を変更するなど、状況に合わせて対応しています。穏やかな海もあれば、透明度が高くワイルドな海もある。市街地から車で30分圏内で、さまざまな海に行けるのが唐津の魅力の一つです。福岡だと基本的に北向きの海が多く、北風が吹いて波が立つと遊べる場所がほとんどなくなってしまいます。でも唐津では、代わりのフィールドが見つかりやすいんです。

――唐津の海の特性もありますが、アウトドアガイドとして国内外で経験を積んできた古川さんならではの臨機応変さですね。

古川さん:こちらで全部決めてしまうのではなく、参加者の方の「これがやりたい」という希望を聞いて、「じゃあこうしましょう」とアレンジしていきます。季節ごとに来てくださる方や、年に一度の方など、リピートしてくださる方が多いですね。コロナ前は福岡など他県からの参加がほとんどでしたが、今は半分ほどが佐賀県内の方になりました。海外に行けなくなったときに地元で探して来てくださり、「地元でもこんなに遊べるんだ」と気づいてもらえたことがきっかけで、継続して来てくださっています。

――唐津にしっかり根づいていますね。たいようアウトドアを始められて10年ですか。

古川さん:大学卒業後、北海道や四国、オーストラリアなどでアウトドアガイドとして働き、その後、世界的アウトドア用品メーカーに就職しました。その後、国内唯一のラフティングのプロチームに4年ほど所属し、2014年の秋に唐津へ戻りました。2015年に開業したという流れです。

――さまざまな場所を見てきた古川さんが、地元の唐津で起業されたのは、それだけ魅力を感じたからでしょうか。

古川さん:電車やバスで唐津から福岡方面へ向かうときに見える、虹ノ松原や唐津湾の景色が本当に好きなんです。いろは島や七ツ釜もありますし。僕は釣りも好きなんですが、玄界灘は釣り人の間では“聖地”と呼ばれていて、全国から人が来ます。遊びのフィールドはたくさんあるのに、まだあまり遊ばれていない。大変だとは思いましたが、逆にチャンスだと思いました。佐賀は伸びしろがとても大きい場所だと思っています。北海道や本州の人からすると、九州の冬の海はそこまで寒くありません。北の地域では、ウエアが凍りながら水遊びをしている人もいます。ヘルメットにつららができるくらいですから(笑)。唐津の海の魅力を伝えながら、「アウトドアガイドをつけて自然の中で遊ぶ」という文化を、これから九州にも広げていきたいと思っています。

紺碧(こんぺき)、群青(ぐんじょう)、瑠璃(るり)、紺青(こんじょう)……七ツ釜の海の色を表す言葉はたくさんあり、日によってその表情を変えていきます。安易には近づけない場所だからこそ、神秘的な一瞬の美しさをたたえる七ツ釜。一期一会の海へ、プロフェッショナルな水先案内人たちと出かけてみてはいかがでしょうか。

海の守り人活動ー七ツ釜編ー

「これで2、3日分ですね」
KMSCのショップのすぐ近くに積み上げられていたのは、海から回収されたゴミの山でした。漁や養殖などで使用される漁具(ぎょぐ)が多いのですが、ペットボトルや腐食した缶なども。たった2、3日で集まったというそのゴミの量に圧倒されます。
玄界灘は、海流の影響で主にアジア圏の海のゴミが集まってきており、近年、地球規模の課題となっている海洋ゴミの問題に直面しています。
1988年の創業当初から海洋保全の活動を続けているKMSCでは、地質学や珊瑚、海藻等各分野の専門家との海の調査にも協力しており、KMSCを立ち上げられた浪口志郎さんは、海洋保全団体の理事としても活動されています。

一方、古川さんは、ガイド中に見つけた海や川、山のゴミをお客様と拾ったりする日々の活動のほか、田んぼや畑の手伝いから里山の保護活動につながっていったり、「県民参加の森林(もり)づくり」という佐賀県の支援制度を使って竹林を整備するガイドのグループをつくったりもされています。
「結局、海山川はつながっています。アウトドアガイドとして、周辺の自然についてもたくさんの知識を持っていなければいけないし、自然にかかわる活動もしっかりしていきたい」と話されていました。
“楽しい”アクティビティ体験のなかで、少しの問題意識を持ち帰ってもらえるように。
浪口さん家族も古川さんも、自然への感謝と敬意をもって、唐津の自然の美しさ、たくましさといった綺麗な表面だけをなぞるのではなく、そこが抱える問題にも向き合い、伝え続けています。

唐津マリンスポーツクラブ 浪口知記さん、紀伊子さん

福岡市や佐賀市内から車で約90分。日帰りが可能な『現地リゾート型ダイビングショップ』です。ビーチエントリーから、ショップ所有のボートでのダイビングまで、お客様のレベルに合わせてさまざまなダイビングスタイルをお楽しみいただけます。

たいようアウトドア 古川陽進さん

20年以上プロのアウトドアガイドとして得た経験と知識、トップレベルのパドリング技術と世界中に広がる人脈をフル活用して、佐賀県のすばらしい自然を活かし、「遊びに来ていただいた方が、元気になって帰っていただけるアウトドアツアー」をご提供しています。佐賀県を日本屈指のアウトドア天国に!

周辺おすすめスポット

七ツ釜遊覧船

呼子港と七ツ釜駐車場付近(土日祝のみ)より七ツ釜観光の遊覧船が出ています。穏やかな波の日には、洞窟の中まで船で入り柱状節理の洞窟の様子を間近に見ることができる人気の観光コースです。

立神岩

夫婦岩と言われる高さ30メートルにも及ぶ、巨大な玄武岩が並び立つ景観が魅力です。九州のサーフィン発祥の地とも言われ、玄界灘の強い波を求めて多くのサーファーが訪れています。

呼子

七ツ釜からは車で10分ほどの距離にある、イカの活き造りで知られる港町です。毎朝、日本三大朝市のひとつ呼子の朝市が開催され、日々賑わいを見せています。新鮮な魚介類や干物、ワカメなどの海産物に野菜などが通りに並び、威勢のいい売り子のおばちゃんたちとのやり取りも名物となっています。

玄海みなとん里

唐津の食材の販売とお食事処。店内に活魚のイケスがあり、新鮮な魚介類を食べることができます。カキ小屋が年中営業されていて、夏場はバーベキューを行うこともできます。